犬の口臭の多くが歯周病によるものです。たかが歯の病気、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、重度の歯周病になると
命にかかわるような病気を引き起こしてしまうこともあります。そのため歯周病に気付いたらできるだけはやく獣医に診察してもらい、
適切な処置をしてもらう必要があります。
では、歯周病を放置しておくとどんなことになってしまうのでしょうか?
歯周病はどんな病気?
歯周病は口腔内で歯周病菌が発生する事により、歯茎の周りに炎症が起こることを指します。
歯周病の原因
歯周病を引き起こす原因は歯垢と歯石です。
歯垢は歯の表面についた細菌のことで、歯石は歯垢が固まってしまったものです。犬は人間に比べて歯垢が歯石になってしまうスピードが
早く、大体3〜5日程度だと言われています。
歯垢を歯石にしないためには、毎日の歯磨きなどデンタルケアをすることが大切です。
歯周病を放置した場合
・歯が抜ける
歯周病が軽度のものであれば口臭や歯茎が赤く腫れる程度ですが、重度になると歯茎の炎症が進んで溶けてしまいます。すると歯の根元
が露出し、最終的には歯が抜けてしまうことがあります。
・腫れがひどくなる
歯周病菌が歯の根元の奥で増えるとそこに血や膿がたまり、更に悪化すると歯の根元の腫れがひどくなります。口腔内だけでなく
目の下やあごの舌まで腫れが広がり、ひどい場合はあごの骨が溶けてしまうこともあります。あごの骨が弱くなることで、その部分が
骨折してしまう可能性があります。
・心不全
歯周病菌が血液内に入り込んでしまうとそこから心臓や肝臓などにまで到達してしまい、そこで炎症を引き起こしてしまいます。
炎症を起こしてしまうと、それが原因で慢性的な心不全や肝不全などになることがあります。
慢性的な心不全や肝不全になってしまうと治る事は無く、一生の持病になってしまいますし、悪化すると命に関わる事も考えられます。
歯周病の治療方法
歯周病は炎症なので抗生剤など炎症を抑える薬を使うのが一般的です。しかし、歯石や歯垢を放置すると再び歯周病を引き起こしてしまう事が
考えられるため、犬に全身麻酔をかけて歯石を取り除く手術を行います。
まとめ
ここでは犬の口臭の原因の多くが歯周病であるため、それについての内容をご紹介しましたが、犬の口臭がした場合、何らかの病気を引き起こしている
可能性があります。
たかが口臭、とあなどることなく、早めに動物病院で診察を受けるようにしましょう。
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